トーラスの中古車を購入する際の注意点やトーラスの特徴とモデルチェンジの推移など購入に関わる情報を掲載中。
フォードが製造・販売している普通乗用車、それが「トーラス」です。フォードの「ありのまま」が結集されているのがトーラスですが、かつては日本でも正式販売されていたものです。車種の歴史と中古車事情を見てみましょう。
トーラスの初代モデルが登場したのは1985年です。LTDの後継車種として登場。
30億ドルもの開発予算をかけ、当時ライバルとして目されているドイツ車、日本車を徹底的に調べて作り上げた一台となっています。
LTDはどちらかというと保守的なデザインだったのですが、トーラスは先鋭的なデザインとなっています。
ベンチシートなどのおかげでドイツ車や日本車以上の人気を獲得。
北米市場で記録的なセールスを獲得しました。
その影響から、日本でも1988年から輸入される事になりました。
とにかく素晴らしい売れ行きを記録し、文字通りフォードの「基幹車種」としての存在感を発揮しました。
1992年、1996年にはフルモデルチェンジが行なわれます。3代目モデルはそれまでから一新した、丸みを帯びたエクステリアとなりました。
内外装だけではなく、駆動系統やエンジンまでもが再設計されたほど、力の入った開発を行ったのですが、このいわゆる「オーバル・デザイン」と呼ばれる丸みを帯びたデザインが大不評。
アメリカ、カナダ、メキシコで大不振を記録してしまい、かつて同セグメントでトップの座を奪い取ったホンダのアコードに再びトップを明け渡す事となってしまいました。
また、このデザインは日本でも大不評で、日本での販売すらも終了してしまいました。
2000年にはビッグマイナーチェンジを敢行。
とにかく大不評であったオーバルモチーフを一新。従来のセダンのようなシルエットに戻したのですがかえって保守的なデザインとなってしまい、またしても販売は大苦戦を強いられる事になりました。
2008年、2010年とフルモデルチェンジを早い段階で行い、5代目からはファイブハンドレッドからの改名になりますので、トーラスの本当の歴史は4代目で終わったとする声もあるほどです。
そして2010年に登場した6代目は、久々に好評を獲得しています。
様々なライバル車を上回る質感などを獲得しているとも言われており、再び「トーラス」の名を知らしめる事になりましたが、そんなトーラスの中古車市場の方も見てみるとしましょう。
トーラスの中古車市場はとても閑散としています。
というのも、トーラスが正式に日本で販売されていた時期は1988年から1999年です。
これはモデルにすると初代モデルから大不評であった3代目までになるのですが、初代モデルはそこそこの人気だったものの、初代モデルが一番人気だったがために、以降のモデルはそこまで高い人気というほどではありません。
ましてや3代目モデルは大不評だったものですし。
そのため、現在日本の中古車市場にあるトーラスはごく僅かで、しかもかなり古いため、価格の方は投げ売り状態になってしまっています。
選択肢が無いのはもちろんですが、現在の注目を集めている6代目のトーラスの中古車が欲しいとなるとアメリカ本国からの並行輸入という形になります。
フォードは日本でもおなじみの自動車メーカーではあるのですが、その分在庫に関してはメーカーとしても留意していないのでしょうね。
「輸入車」ではなく、現地でも開発していたのですから、例えばドイツ車のようなプレミアム感をあまり得られなかったのでしょう。
そのため、フォードの車種は日本ではそこまで高い人気ではないのです。
世界的に見るとフォードの車種は高い人気なのですが、日本では「外車感」があまりないため、そこまでの人気ではないのでしょう。
そのため、中古車市場にもそれが反映されてしまっているのかもしれません。
レトロカーというほど古いワケではないですから、一番中途半端な状態となってしまい、かえって在庫の薄さを露呈してしまっているとも言えるのがトーラスです。
本気でトーラスの中古車を探したいのであれば、本国で探した方が良いでしょう。