BMW M6の中古車を購入する際の注意点やBMW M6の特徴とモデルチェンジの推移など購入に関わる情報を掲載中。
BMW M6は他のMモデル同様、BMW6シリーズをベースにM社がチューニングした、スポーツクーペ又はカブリオレで、Mモデルの頂点に立つクルマである。
初代デビューは1986年だが、シリーズを通してベースモデル同様2ドアしか存在しない。
位置づけとしては5シリーズの2ドア版ともとれるが、日本国内で正規輸入モデルで購入できるオープンモデルを持つMモデルはM6だけである。
初代M6はE24 6シリーズをベースとしたハイパフォーマンスモデルで、登場は1986年。
世界一美しいクーペと謳われたE24 6シリーズに専用のフロントスポイラー、リヤスポイラーが装着されているが、現代のエアロパーツと比べると控えめで上品である。
しかし機能性は高く、ブレーキの冷却機能なども備える物である。
内装はバッファローレザーを用いたシートを初め、黒を基調としたインテリア。
直列6気筒 DOHC 3.5LNAエンジンは260ps・33.6kg-mと、いまでこそごく普通のスペックであるが、今から25年以上も前の車と考えると驚かされる。
組み合わされるトランスミッションは5MTのみ。
初代M6は、本来M635CSiと呼ばれるモデルであり、E24型のM6と呼ばれるモデルはアメリカと日本向けに触媒が装着されたモデルに付けられた名前で、同年式ながら触媒なしの並行輸入車ではM635CSiと呼ばれるモデルも存在するが、どちらも偽物と言うわけでは無い。
1987年には衝撃吸収型の大型バンパーにモデルチェンジされており、通称ビッグバンパーと呼ばれる仕様だが、E24ファンは前期のアイアンバンパー派と、後期のビッグバンパー派の真二つに分かれるようだ。
初代モデルはデビューから25年以上が経過し、クラシックカーになる為、故障した際もパーツの調達が難しく、知識や経験の豊富なショップで購入する事をお勧めする。
また、コンディションを保つのには並々ならぬ苦労と、費用が掛かるので覚悟をもって購入したい。ベースとなる6シリーズ同様乗車定員が4名になる点にも注意が必要である。
2005年に17年ぶりに復活したM6はE63をベースにデビューし、搭載されるエンジンはM5に搭載された5.0L V10DOHCで組み合わされるトランスミッションは2ペダルMTの7速SMGである。またカブリオレはクーペ登場の翌年に登場。こちらもベースモデル同様ソフトトップとなり、搭載されるエンジンとトランスミッションはクーペと同じものとなる。
エクステリアでは専用のフロントバンパーを備え、空力特性と冷却効率を上げるものとなっている。リヤバンパーも専用となり、バンパーからは4本だしの専用エグゾーストパイプ足元は専用の19インチホイールを履き、何よりクーペモデルには専用のカーボンルーフが装着される。
これにより、M5よりもさらに50kgの軽量化が施され、サーキット走行などでもポルシェ911に迫るスポーツカーとして十分通用する物である。
軽量化の技術もMモデルとして徹底的に拘り、ボンネットやフェンダーにアルミを使用し、その軽量化技術はトランクの内部まで及ぶ。
しかし一般的な軽量モデルと違い、遮音材等のプレミアムカーとして必要な部分は素材の変更で対応する拘りである。
走りに関しては、V10エンジンでありながら扱いやすく、スペック上は507psだが実用使用時は400psになっており、ボタンを押すことにより507psをいかんなく発揮する所はM5と同様である。
当然ながらパワーユニットにもMモデルの拘りがあり、ピークパワーが7750rpmのV10ユニットは高回転域でのレスポンスを重視する為バルブトロニックは装着されていない。
またステアリングもアクティブステアなどは装備されず、ステアリングインフォメーションに長けている。
M5のクーペ、カブリオレバージョンと言う見方は全くの見当違いである。特にクーペはカーボンルーフの恩恵もあり、ノーズの入りなどは非常にクイックである。
また、価格が非常に高額な為、故障した際のパーツ代も高額になる。
またM6カブリオレは極端に流通量が少ないので、専門店等でじっくり時間をかけて探してもらう必要がある。